Adobeの歴史を彩ってきた「過去のソフトたち」
皆様、いかがお過ごしであろうか? 明日、9月2日のAdobe MAX Japan 2016が楽しみでしょうがない野地である。
この業界で仕事をしているとやっぱりAdobeのソフトにお世話になるのだが、自分がWeb系のエンジニアなのもあって主に使っているのはエディタ系のソフトだ。
一番使用頻度の高いソフトがBracketsというソフトで、HTML、CSS、Javascriptという自分が担当する仕事のメイン言語を書くときに使う。
そして二番目によく使うソフトが、デザインを作るorデザイナーから送られてきたデータのデザインを確認・編集するPhotoshopなのだが、かつての自分はPhotoshopを使ってデザインを作成・編集するよりもよりWeb制作に特化したFireworksというソフトを愛用していた。
しかし去る2013年5月6日、AdobeがFrireworksの開発終了を発表。
FireworksはCCに移行されず、現在でもCS6のままCreative Cloudにて配布されているものの、Macの最新OSではもう動作しないし、Webデザイン業界でもほとんどのデザイナーがPhotoshopへと移行しただろう。
さて、このように愛用していたソフトが使えなくなって涙をのんだ人間は多いが、Adobeは非常に多岐にわたるソフトをリリースしているので、当然消えてしまったソフトも数多い。
自分はクリエイターとしてまだまだ日が浅いペーペーではあるものの、ネット上に記事を公開している先輩方の発言の中には「ある一つのソフトに依存していると、そのソフトが使えなくなった時に痛い目を見るからなるべくソフトに依存しないほうがいい」という意見が数多く見られる。
おそらく、先輩方もそれぞれの業界で似たような苦い経験をしてきたのだろう。
今回の連載では、長いAdobeの歴史の中で「過去のソフト」になってしまったツール達に焦点を当てていきたいと思う。
Adobeも生きている会社だ。きっと色々な理由や判断の上で、ソフトの開発、提供を辞めてきたのであろう。そしてその分、メインのソフトが便利になり、新しいソフトはより活発にリリースされていく。
新陳代謝があるのはいいことだ。しかし、たまには歴史に学ぶことがあってもいいだろう。
過去にAdobeを支えてきたソフトの歴史を知れば、今後、どうやってツールと付き合っていくかの参考になるかもしれない。
目次
- Fireworks
- Encore
- PageMaker
- GoLive
- Streamline
- FreeHand
- ImageReady
- OnLocation
- Dimensions
- Soundbooth
- Ultra
- まとめ
Fireworks
種別・用途
Web特化デザインソフト
概要
冒頭にも紹介したのがこのFireworksは最初、AdobeのライバルであったMacromediaによって開発されていたのだが、MacromediaをAdobeが買収した際にAdobeのソフトとして販売されるようになったソフトだ(この他、MacromediaからAdobeのソフトに変わったソフトにDreamweaverやFlash(現Animate)などがある)。
当時、同じデザイン系のソフトには現在でもAdobeの顔とも言えるPhotoshopやIllustratorなどがあったが、Fireworksはその二つのソフトのいいとこ取りをしたソフトだと言われることが多かった。
なぜならFireworks上ではIllustratorが担当するベクターデータ(中身が数式で拡大・縮小ボケが無い)とPhotoshopが担当するビットマップデータ(中身が点の集まり。写真などを扱うのに便利)を同時に扱うことができたためである。
それに加えて、スライス(Webサイトで実際に使う画像を切り出す)作業が非常にやりやすい、矩形や円形等を数値で変形させやすい、特に設定を弄らなくてもWebサイト用のフォーマットで制作できる等のメリットでWebデザイナーに長年愛されてきた。
特に同じMacromedia出身のDreamweaverとは親和性が高く、Fireworksでデザインし、Dreamweaverでコーディングというフローは当時鉄板の一つだったと言えるだろう。
なくなってしまった理由
Web業界のスタンダート、ワークフローが大幅に変わった事が最大の要因らしい。
最近当たり前のように実装されているレスポンシブデザイン(画面の横幅によってページのデザインが変わるWeb特有の技術)や、そもそもカンプ制作をすっ飛ばしてコーディングから入る制作方法、画像をほとんど使わずCSSの表現で事足りるフラットデザインの台頭など、確かにWeb業界はFireworksにとって不利な方向に進んできた。
そのため、AdobeはFireworksをどんどん更新していくのではなく、もっと細分化されたツールを提供することを志向し、Fireworksの開発を終了させ代替機能をPhotoshopに搭載、加えて新たなWeb技術に対するツールとしてEdgeツール群をリリースすることになる。
なお、現在でもCreative Cloudよりダウンロード可能ではあるものの、Macの最新版OSでは動かなくなっているので注意。
Encore
種別・用途
DVD/Blu-rayオーサリング・ライティングソフト
概要
DVDやBlu-rayディスクに映像を書き込む際には、専用のデータ形式に変換するオーサリングとそれらデータをディスクに焼くライティングの二工程が必要だが、それらを一度に実行できるのがこのEncoreだ。
基本的にこの二つの工程は別々のソフトが担当することが多い中、手っ取り早く簡潔にDVD・Blu-rayを制作できる上、同じAdobe製品であるPremiere Proとの連携も可能なのが最大の特徴。
さらに、このソフト上で直観的にDVDメニューを作成することもでき、その際には同じAdobeのソフトであるPhotoshopのデータも扱える。
まさに、Adobeならではのソフト間連携がオイシイソフトだった。
なくなってしまった理由
最近の映像業界における最終アウトプット先の割合のうち、DVDなどの媒体が占める割合が減少してきていることが理由とのことである。
また、4k規格の登場や、高画質であっても大流行しなかったBlu-ray、ネット上での動画視聴が増大した等もあり、CS6を最後に開発が終了。
代替ソフトはリリースされないまま、代わりに現在でもPremiere Pro CS6に同梱という形で提供は続いている。
PageMaker
種別・用途
ビジネスドキュメント用DTPソフト
概要
元は前述したMacromediaと並んでAdobeのライバルであったAldusによって開発・販売されていたソフト。
Adobeは自社だけでなく他社の製品・技術も積極的に取り入れる傾向があり、特にWeb方面でのMacromedia、DTP方面でのAldusを買収したことによってAdobeのソフトとなった製品はかなり多く、このPageMakerもその一つだ。
パソコンによるDTPソフトの草分け的存在の一つで、カラー対応は最も早い。
機能は現役であるInDesign、FrameMakerと似ていが、InDesignがデザインも凝った一般向け製本用、FrameMakerが大規模な文章(マニュアルなど)で構成されるドキュメント用であるのに対し、PageMakerは企業向けの資料やレポート等を効率よく作るためのものだった。
InDesignのようにゴリゴリのデザイナーでなくても、読みやすい書類が軽快に作成できるのが最大のメリットと言えるだろう。
なくなってしまった理由
デザイン知識の乏しい(しかし書く内容に詳しい)現場の書類製作者に最も最適化された製品としてInDesignと差別化されていたPageMakerだが、それでも使うのはプロのDTP屋だったためか結局はInDesiginへ統合されることに。
DTP分野におけるInDesign・PageMaker最大のライバルであったQuarkXpress(日本語対応が早かったため、一時期DTPにおけるスタンダートだった)に対抗する為、対抗馬にするには弱いPageMakerをInDesignに統合した、という声もあるようだ。
GoLive
種別・用途
Webオーサリングソフト
概要
Macromediaを買収し、現DreamweaverがAdobeのものとなる前まではそのDreamweaverの競合ソフトだった(とは言ってもこのGoLiveもソフトと同名のGoLive社を買収して手に入れたモノである)。
HTMLに加えXHTMLなどにも対応しているほか、HTMLの知識に疎くてもテンプレートや部品から勝手にコードを生成してくれる機能や直観的なCSS操作機能など、しばらくの間プロ向け高機能ソフトとしてDreamweaverとシェアを二分していた。
特にAdobeによって開発が進められてからは、既に画像作成・加工分野でのデファクトスタンダードであったPhotoshop・Illustratorとの連携が強化され、Dreamweaverとの戦いはますます激化していった。
なくなってしまった理由
決定打となったのはもちろんMacromediaの買収である。
PhotoshopやIllustratorと連携しているのはもちろん強みであったが、DreamweaverもFireWorksやFlashと連携が取りやすいという強みがあり、しかもその三ソフトが一気にAdobeのモノとなったため、GoLiveはDreamweaverにその座を追われることになった。
Streamline
種別・用途
画像からのベクトルデータ変換ソフト
概要
ビットマップデータデータ(色の付いた点の集合)とベクトルデータ(中身が数式)それぞれ一長一短であり、未だに両方のニーズがバランスよく存在している。
ただし、ベクトルデータをビットマップに変換するのが比較的簡単だったのに対し(Photoshop上で可能)、ビットマップデータをベクトルデータにするのは手作業でパスを作っていくか、専用のツールを使うしかなかった。
Adobeが当時リリースしていたその専用のツールが、このStreamlineだ。
このStreamlineへスキャナやカメラから取り込んだ一般的な画像データを読み込ませると、自動でベクトルデータとして出力される。
どのような精度・感度でベクトルデータに変換するかはStreamlineの中で補正でき、完成したデータをそのままIllustratorに読み込み使用できた。
さすがに手作業でパス化されたデータにはかなわないものの、一瞬で画像をベクトルデータにできるソフトとして独立していたのだ。
なくなってしまった理由
Illustratorの進化に伴い、Illustrator自体に同様の機能を搭載することに成功したため、個別にソフトとして存在する意義が薄くなってしまったためだと思われる(現在、その機能は「ライブトレース」と呼ばれている)。
パソコン自体の性能が上がるごとに、ツールは纏められて1パッケージとなる傾向が強いが、Streamlineもその例にもれず「ソフト」ではなく「機能」に生まれ変わり、世のデザイナーはわざわざ二つのソフトを行き来する作業から解放されたのである。
FreeHand
種別・用途
ドロー系(ベクターデータ)デザインソフト
概要
このソフトもこれまで紹介してきたソフトと同じく、Adobeが他社から買収したソフトだ。
しかし他よりも特徴的なのが一回のみならず、二回も会社が変わっている点である。
最初はAldusで販売されていたのだが、AdobeがAldusを買収した際にこのソフトはMacromediaが手に入れることになる。
当時のIllustratorには無かった機能が多く搭載されており、例えばMacromediaの製品であったFlashとの連携も強力で、Adobeによって買収され、Illustratorによって影が薄くなっても根強いファンが多く存在した。
なくなってしまった理由
Aldus時代も含め、長らくAdobeのIllustratorと競合していたが最終的にAdobeがMacromediaを買収したことで一気にメインストリームから消えてしまった。
同じMacromedia出身のDreamweaverはもともとAdobeの製品だったGoLiveに取って代わったが、FreeHandの競合相手は業界内で圧倒的な支持を持つIllustratorであったため、その座を奪えなかったのである。
しかし、Illustratorに比べてFreeHandが優秀だった点も多く、それらノウハウは後のIllustratorへ活かされる事になる。
ImageReady
種別・用途
Web特化ペイント系(ビットマップデータ)デザインソフト
概要
最初は単独で販売されていたものの、途中から圧倒的シェアを誇るPhotoshopへ同梱されるようになりシェア率を上げたWeb特化型画像編集ソフト。
Webデザインをする上で画像は重要なアイテムだが、Web用の画像を切り出すカンプを効率よく作成するニーズはつい最近まで多分にあった。
そのため、総合的な画像加工を得意とするPhotoshopとは差別化されたWeb制作用のソフトとしてAdobeが開発したのがこのImageReadyである。
当時Macromediaの製品であったFireWorksと競合していたものの、Photoshopに同梱されているだけあって両ソフトの連携性はピカイチであり、Photoshopで細かい部品を作成→ImageReadyでWebサイトの形に成形・画像切り出し、というフローの効率性が最大の長所だった。
また、現在ではPhotoshopに搭載されているアニメーションの作成機能も元々はImageReadyの機能である。
なくなってしまった理由
Macromediaが買収され、FireworksがAdobeのモノになったのが最大の理由である。
ImageReadyにも優れた点はあったが、単独のソフトとしてとらえた場合FireWorksに軍配があがるのは明らかだったようであり、PhotoshopとFireWorksの二つのソフトへ機能を分け与える形で役目を終えた。
OnLocation
種別・用途
ディスクへの直接録画・モニタリングソフト
概要
かつて、デジタルビデオカメラで撮った映像をパソコン上で編集する際は、テープに撮影→キャプチャ→編集作業へ、といった煩雑なフローを踏まざるを得なかった。
そんな中登場したこのOnLocationは、デジタルビデオカメラとパソコンを繋いでさえしまえばリアルタイムでHDへ映像をデータとして保存できるソフトだ。
ソフトとしてはかなりシンプルな部類だが、反面実用的な機能が取り揃えられており撮影中のレベル確認や信号モニター、オーディオ波形等の確認ツール等で撮影中の事故を防いでくる。
また、リアルタイムでマーカーやコメントを挿入することも可能で、直接HD内に保存された映像はそのままPremiereで編集が可能であるなど、現場制作の心強い味方となってくれるソフトだった。
なくなってしまった理由
やはりデジタルビデオカメラの進化が一番の理由であろう。
余談だが、現代の技術をもってすればスマートフォンでさえ何十時間と連続して撮影ができるらしいのだが、EU圏においては30分以上の録画ができるモノはビデオカメラと見なされ高い関税がかけられるため、ワザと録画時間に制限をかけているらしい。
それに加えてパソコンへデータを転送する技術の進化もすさまじく、結局物理的にコードでパソコンとカメラを繋ぐOnLocationは流行する前に廃れてしまったのかもしれない。
Dimensions
種別・用途
3D静止画作成デザインソフト
概要
だいたいの画像制作・編集ソフトはPhotoshopとIllustratorのどちらかに寄った目的を持つが、このDimensionsはそのどちらにも属さない特殊なソフトだ。
たいてい3Dと言うと映像を思い浮かべてしまうが、静止画の世界であっても3Dの需要は未だに多い(個人的に筆者が愛読してる科学雑誌のNewtonなどは3D画像を多用することで、難しそうな話題を分かりやすく、グラフィカルに解説してくれる)。
そんな3D画像を専門に作成するツールとしてAdobeが用意したのがこのDimensionsで、Illustoratorのような感覚で本格的な3D画像を作成することができる。
なにより、ベクトルデータとして3Dデータを作成できるためIllustoratorとの親和性も高く、またAdobeの代名詞といえるPostScriptに対応しているので印刷の際も高い信頼性を誇っていた。
なくなってしまった理由
PhotoshopとIllustoratorの進化に伴い、両者に最適化された3D機能が搭載されたのが一番の原因だろう。
前述したFreeHandはIllustoratorよりも3Dに強いソフトだったがそのノウハウはIllustoratorに引き継がれ、Photoshopは持ち前の加工ツールでさらに3Dのクオリティを上げる事ができた等、機能の統合化によりDimensionsはその役目を終えた。
Soundbooth
種別・用途
オーディオ編集ソフト
概要
映像の世界は一本の映像を作るために様々な業種の人間が関わるが、コスト等の問題から一人の人間が複数の役割を兼任することは珍しくない。
映像においては音声も非常に重要な構成要素である。
動画編集者が音声編集も兼任する場合、彼には映像のみならず音についてもプロのクオリティを保証する責任がある。
しかし、当然ながら映像編集者の全員がレコーディングスタジオにいるような音のスペシャリスト並みの技術や知識を持っているわけではない。
そこで、そんな彼らでもプロクオリティのオーディオで映像を仕上げられるソフトとして登場したのがSoundboothだ。
Adobeの強みである共通のワークスペースは、PremiereやAfter Effectsを普段から使っている編集者にとって使いやすいもので、当時既に存在していたAdobe Auditionに比べて操作もなるべくシンプルになるように設計されていたのも大きな特徴である。
プリセットも非常に豊富でそれらを選択するだけで必要な音や効果を得られた他、極端なモノでは時間と雰囲気などの条件を指定するだけでBGMを自動作曲をしてくれるという凄まじい機能もあった。
なくなってしまった理由
プロフェッショナル向けのAuditionと手軽さ重視のSoundboothの良いトコ取りをしたソフトのニーズがあったらしく、Audiiton一本に纏められてしまったためである。
しかし結果的に名前こそ消えてしまったものの、その豊富なプリセットや操作感はAuditionに引き継がれており、現Auditionはプロから初心者まで幅広くカバーするオーディオ編集ソフトとなった。
ただしその時、音楽制作用のDAWとしての機能はSoundbooth・Auditionともにゴッソリ抜け落ちてしまったのは個人的に凄まじく悲しい。
Adobeさん、Creative Clowdにキュー○ースや○ジックなんてメじゃないくらいの超プロフェッショナル向けDAWソフト、超期待してます。
Ultra
種別・用途
映像用キーイング(クロマキー合成)ソフト
概要
映画のメイキング映像やお天気お姉さんの背景に緑一色の壁(布)が使われているのを見たことがある人は多いだろう。
写真ですら手間のかかる切り抜き作業を映像でやろうとすると途轍もない時間と労力がかかるが(そういうビデオの編集者さん方、マジで今日もお疲れ様です)、初めからグリーン一色の背景ならばその色だけを透明にして映像の合成が可能である。
俗に言うクロマキー合成なのだが、このUltraはそれを専門に行うソフトだ。
一口にある特定の色だけ透明化すると言っても、光や影による濃淡による背景色のばらつきや、背景ではない部分に存在する同色との区別など、背景の自動切り抜きは一筋縄ではいかない工程だ。
このUltraではその補正作業が細かく行え、うまく切り抜きの完了した映像はそのままAfter Effectsなどに持っていくこともできた。
なくなってしまった理由
After Effectsの中に機能として取り込まれたためである。
After Effectは動画を扱う以上、特にパソコンの性能に依存する部類のソフトであるが、パソコンの進化により機能を個別のソフトに分けるメリットが薄くなってきたのだ。
先述したStreamlineとIllustoratorの関係に似ているソフトだと言えるだろう。
まとめ
以上、11個のソフトについて解説してきたがいかがだったろうか?
そんなソフトがあったのか、と思う人、懐かしさを感じる人、様々な人がいるだろう。
筆者が今回の記事を書きながら思ったのが、無数に存在するソフトたちがその役目を終えてしまう原因は、第一が「使われなくなってしまった」であることは間違いないとして、
- ハードの性能が上がってしまった
- 製作のフローが変わってしまった
- 競合ソフトが仲間になってしまった
という要因が特に大きく作用するという点である。
Adobeは純粋にソフトウェアのみを開発・販売する会社としては世界一巨大な企業なのだが、だからこそソフトが一つ消えてしまうというのは事件であり、少なくないユーザーが苦労することになってしまうだろう。
しかし今回紹介したソフトで、「使われなくなってしまった」というネガティブな理由で消えてしまったものは無い。
Adobeがソフトを手放してしまう時は、必ずなにかしらのポジティブな理由があった。
もちろん世の製作者の中に苦んだ人は星の数ほど居ただろうが、Adobeは常に先の市場で求められるであろうニーズのために有用なツールを提供しようとしていたのだ。
もちろん、「大人の事情」と言えるような理由も沢山あっただろう。
しかし、Adobeの現役ソフトたちが今も変わらずクリエイターたちに愛され、最高のパートナーであり続けているのは、そうして礎となってきた、「過去のソフトたち」があってこそなのである。
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